リコーダー奏者であり製作者でもある山岡重治が主宰する、リコーダーを中心とした古楽グループ、レ・サンク・サンス（Les Cinq Sens はフランス語で “ 五感 ” を意味する）。壮大な歴史を持つリコーダーとその音楽の魅力を十分引き出すため、それぞれの時代に相応しい楽器を製作し使用している。

　今回のCDでは後期バロックの二重奏作品を取り上げた。テレマンの２作品とフランスの作曲家オトテールとブラヴェの作品である。（中略）
　二重奏という編成は、より愛好家に親しまれることもあり、当時の人々の好みが素直に作品に反映されるのであろう。テレマンの壮年期と晩年期、フランスの新旧様式を対比させて見るのもおもしろいかも知れない。
（山岡 重治 ライナーノーツより）

えっ、リコーダーって、こんなにスゴイの！
と『感嘆』『感動』の1枚です。至ってシンプルな楽器でありながら、その歴史は14世紀にまでさかのぼり、当時、貴族をはじめとしたセレブの間で大流行したリコーダー。美しい響きのルネサンス・リコーダーの四重奏にはじまり、ガンバやチェンバロとのアンサンブル、超絶技巧の無伴奏までを、同楽器の第一人者、山岡重治の演奏で楽しむ、他には無い贅沢な一枚。

　あざやかな色彩感と即興性に富んだ演奏で、多くのファンを獲得している江崎浩司が、今回ヴィヴァルディを中心としたアルバムをリリース。3曲の協奏曲はいずれもヴァイオリンのソロ・パートを、リコーダー1本で受け持つという圧巻の演奏。楽しめる1枚です。

　演奏家、製作家、指導者として世界的に注目を集めるリコーダーの第一人者、山岡重治による、興味深いテレマンのプログラム。

　自身（テレマン）が自叙伝でリコーダーは得意だったと述べていることからわかるとおり、彼はこの楽器の特性を熟知し、相応しい曲想をつねに念頭に置いて作曲していた。（山岡重治、ライナー・ノーツより）

- ソナチネ第5番イ短調『6つの新しいソナチネ集』より
Sonatine Nr.5 a-moll TWV 41:a4 - 6 Neue Sonatinen

山岡重治 率いる、
人気のリコーダー・アンサンブル

　フランス・バロック音楽をヴェルサイユ・ピッチのリコーダーで、それも3本そろえて独自の響きを楽しむという企画が、山岡重治（演奏家）と平尾重治（製作家）という人材を得て実現した。演奏家と製作家が同一人物、それも両分野でハイ・レベルの仕事をしているのは珍しい。（中略）楽器の性能を知り尽くした演奏によって大きく変化したのが、本CDのボワモルティエであろう。（関根敏子、ライナーノーツより）

- J.B. ボワモルティエ：3本のリコーダーと通奏低音のためのソナタト短調 作品34-3
Joseph Bodin de BOISMORTIER:Sonate en sol mineur pour trois flûtes à bec & Bc. op.34-3